インド進出ナビ
無料登録

インドでの商標登録:出願前調査、国内出願とマドリッド出願、区分、審査・異議、使用宣誓

インド進出ナビ編集部(監修:Romy) · 最終確認日:2026年10月23日 · 読了 約8分

インドで商標を守るための出願前調査(公開検索)、国内出願とマドリッド協定議定書による出願の比較、区分と費用、審査から登録までの流れと異議・使用の扱いをまとめます。知財・ブランド担当向けです。

このガイドでわかること

  • インドの商標公開検索で、先行商標を調べる方法
  • 国内出願(直接出願)とマドリッド協定議定書による出願の違い
  • 区分と出願費用、審査から登録までの流れ
  • 異議申立て、使用の宣誓、更新の扱い

出願前調査

  1. 公開検索を使う:IP Indiaの公開検索で、文字商標(Wordmark)、類似音(Phonetic)、ロゴの図形分類(Vienna Code)で検索します。
  2. 区分を決める:ニース分類に従い、販売する商品・提供するサービスの区分を選びます。将来の展開予定(関連商品・小売サービスなど)も考慮します。
  3. 現地語の表記を確認する:ヒンディー語など現地文字での表記や、音訳の類似にも注意します。
  4. 市場での使用を確認する:オンラインのマーケットプレイスや現地企業名に同一・類似の名称がないか確認します。

国内出願とマドリッド出願の比較

項目 国内出願(直接) マドリッド出願(インド指定)
手続 インドの代理人を通じて英語で出願 日本の特許庁経由でWIPOに出願
費用 1区分9,000ルピー(電子出願・一般)+代理人費用 1区分83スイスフラン(個別手数料)+基本手数料
指定商品 インドの実務に合わせて柔軟に記載 基礎の日本出願・登録の範囲に限定
依存関係 独立 5年間は基礎出願・登録に依存(セントラルアタックのリスク)
拒絶への対応 代理人が対応 拒絶通報があれば現地代理人が必要

複数国に出願する場合はマドリッド出願が効率的ですが、重要市場としてインドの実務に合った指定商品で権利を取りたい場合は直接出願が向いています。マドリッド経由の場合、登録官は審査に基づく暫定拒絶をWIPOから通知を受けた日から18か月以内に送付する必要があります。

審査から登録までの流れ

  1. 出願:出願書(TM-A)を電子出願します。出願日から「出願中(TM)」として権利主張できます。
  2. 方式審査・実体審査:審査官が識別力や先行商標との類似を審査し、問題があれば審査報告を発行します。
  3. 応答:審査報告には所定期間内(通常1か月)に意見書で応答します。応答しないと放棄とみなされます。必要に応じて聴聞(Hearing)が開かれます。
  4. 公告:受理されると商標公報に公告されます。
  5. 異議申立期間:公告から4か月間、第三者は異議申立て(TM-O、電子出願で1区分2,700ルピー)ができます。申し立てられた場合は答弁書の提出、証拠提出、聴聞へと進みます。
  6. 登録:異議がなければ登録証が発行されます。

全体の期間は、審査報告や異議の有無で大きく変わります。早期審査(電子出願のみ、一般は1区分40,000ルピー)を使うと審査を早められます。

使用の宣誓と更新

  • 使用の主張:出願時に「使用予定」か「使用中」かを申告します。使用中とする場合は、使用開始日を示す宣誓書と証拠(請求書、広告など)を提出します。
  • 不使用取消:登録後、継続して5年以上使用していない商標は、第三者から取消を求められるおそれがあります。
  • 更新:登録は10年ごとに更新します(1区分9,000ルピー、電子出願)。期限後の更新には追加料金がかかります。

よくある失敗・注意点

  • 代理店に商標を出願させる。 権利者が代理店になり、契約解除後に紛争になる例があります(販売チャネルと代理店選び)。
  • ロゴだけ登録して文字商標を登録しない。 文字とロゴは別々に出願するのが一般的です。
  • 審査報告への応答期限を逃す。 現地代理人と期限管理の方法を決めておきます。
  • ECでの模倣品対策を後回しにする。 マーケットプレイスのブランド保護制度は登録商標を前提とすることが多いです(インドでのEC販売とFDI規制)。

次にやること

  • 主要ブランドの文字・ロゴ・現地語表記をリスト化し、公開検索で先行商標を調べる
  • 国内出願かマドリッド出願かを決め、インドの商標代理人に見積りを依頼する
  • 代理店契約に商標の帰属と使用許諾の条項を入れる(契約と紛争解決)

個別の判断は専門家(CA・弁護士・税理士)にご確認ください。

このテーマのよくある質問

インド進出前に商標を登録しておくべきですか?

おすすめします。インドでは第三者による先回り出願や類似商標の使用が問題になることがあり、進出前に自社ブランドを出願しておくことでリスクを抑えられます。出願は特許意匠商標総局(CGPDTM)のオンラインシステムで行えます。

FAQで続きを読む

ガイド一覧に戻る