BIS認証(QCO)が必要か調べる:対象の確認方法、CRSとISIマーク、外国メーカー認証(FMCS)
インドに製品を輸出・販売する前に、品質管理令(QCO)の対象かどうかを確認する方法と、CRS・ISIマーク・FMCSの違い、期間の目安、2025–26年の見直し動向をまとめます。製品担当・輸出担当向けです。
このガイドでわかること
- 自社製品が品質管理令(Quality Control Order:QCO)の対象か調べる手順
- 強制登録制度(Compulsory Registration Scheme:CRS)とISIマーク(製品認証)の違い
- 外国メーカー認証制度(Foreign Manufacturers Certification Scheme:FMCS)の流れと期間
- 2025年後半から進むQCOの撤回・停止の動き
対象かどうかを調べる手順
- HSコードと製品名を整理する:インドの関税分類(8桁)と、製品の正式名称・用途を明確にします。
- BISサイトのQCO一覧を確認する:BIS公式サイトに、強制認証の対象製品と適用されるインド規格(IS番号)の一覧があります。製品名とIS番号で照合します。
- 所管省庁の告示を確認する:QCOは各所管省庁(化学、鉄鋼、電子情報技術、重工業など)が官報で告示します。施行日、適用除外(研究開発用サンプル、輸出用など)、猶予期間をここで確認します。
- 撤回・停止の有無を確認する:一覧に載っていても、後から撤回・停止された品目があります。告示の日付を必ず確認します。
- 通関業者・輸入者と突き合わせる:税関はQCO対象品の輸入時にBISの許可を確認します。輸入通関とIECで通関業者と事前に相談してください。
制度の違い
| 制度 | 主な対象 | 仕組み | 表示 |
|---|---|---|---|
| CRS(強制登録制度) | 電子・IT製品(電源アダプター、LED製品、一部の電子機器など) | BIS認定ラボでの試験結果に基づく登録。工場審査は原則なし | 標準マーク(登録番号付き) |
| ISIマーク(国内製品認証) | 鉄鋼、化学品、家電、機械部品など | 工場審査と試験に基づくライセンス | ISIマーク |
| FMCS(外国メーカー認証) | ISIマーク対象品を海外で製造する場合 | 工場審査、サンプル試験、AIR指名 | ISIマーク |
FMCSの流れと期間
- AIRを指名する:インドに支店・子会社がない場合は、所定の様式で居住者を指名します。AIRは原則1社のみを代理できます(グループ会社・輸入者は例外)。
- 申請する:製品・規格ごと、工場ごとに申請が必要です。
- 工場審査とサンプル採取:BIS職員が工場を審査し、サンプルを採取します。
- 試験:サンプルはインドのBIS指定ラボに送り、インド規格に基づいて試験します。試験費用は申請者負担です。
- 許可:最低標識料(ミニマムマーキングフィー)の前払い後、最長2年のライセンスが付与され、その後は最長5年ごとに更新できます。
費用は申請料・審査費・試験費・標識料・審査員の渡航費などの合計で、製品と工場の数によって大きく変わります。最新の料金表はBISサイトで確認してください。
2025–26年の見直し動向
- NITI Aayogのラジーヴ・ガウバ委員が率いる委員会が、200超の製品についてQCOの撤回を提言したと報じられています。
- 2025年11月12日付で化学肥料省の化学石油化学局が、ポリエステル紡績糸やビスコース短繊維など14品目のQCOを撤回しました。
- 同時期に鉄鋼省が55品目のQCOを停止し、停止・撤回の累計は76件と報じられました。
- 撤回は原材料の調達を容易にする目的が中心で、完成品の安全規制は維持される傾向にあります。2026年10月時点でも見直しは続いているため、計画段階と出荷直前の2回確認することをお勧めします。
よくある失敗・注意点
- 部品だけ認証を取り、完成品の認証を忘れる。 部品と完成品で別のQCOが適用される場合があります。
- 工場を増やした際に再申請しない。 ライセンスは工場ごとです。
- ECサイトで販売を始めてから気づく。 マーケットプレイスも出品時にBIS番号を求めることがあります(インドでのEC販売とFDI規制)。
- 撤回の報道だけで判断する。 官報告示の内容と施行日を確認してください。
次にやること
- 自社製品のHSコードとIS番号の対照表を作る
- 輸入通関とIECで通関時の確認手順を把握する
- インドで部材を調達する場合はサプライヤー探しと見極めでBIS取得状況を確認項目に入れる
このテーマのよくある質問
インドへの輸入を始めるには何が必要ですか?
まず外国貿易総局(DGFT)から輸出入者コード(IEC)を取得します。IECはPANに紐づき、取得後も毎年登録情報の更新が必要です。あわせて、品目分類(HSコード)、関税率、BISやFSSAIなどの認証要否を確認し、通関業者を選定してください。
BIS認証やQCOは自社製品に関係しますか?
品質管理令(QCO)の対象品目は、BIS認証を取得して表示しないとインドで製造・輸入・販売ができません。電子・IT製品は強制登録制度(CRS)の対象となる場合があります。対象品目は頻繁に追加・延期されるため、出荷前にBISの最新一覧で確認してください。
食品や化粧品・医療機器を輸入する場合の規制は?
食品はインド食品安全基準局(FSSAI)の登録・ライセンスと表示規制、医薬品・医療機器・化粧品は中央医薬品基準管理機構(CDSCO)の承認や輸入許可が必要です。輸入者の責任で手続きを行うのが一般的なため、現地の輸入者を誰にするかもあわせて決めてください。